瞬いた光

超年下男子との恋と、似た者同士既婚者同士、恋の話。

33.「超年下男子に恋をした」退職


11月初旬~中旬のこと。

 

迎えにいったら、また京野さんのいない日。

もういなくてもいても、近寄ってこない。

 

でも、視線だけ感じる。ずっとそんな日々だった。

 

櫻田さんに私は時間外料金の集金の話をされた。

それも、口調が冷たかった。

 

そして、その日

しおんが学童で使っている連絡帳を落とした。

たまたまその時に近くに櫻田さんがいた。

 

落して、たまたま開いたページは、

私と櫻田さんのやりとりがあったページだった。

 

なんとなく私はそれをみて恥ずかしいと思い焦った。

櫻田さんをみると、多分同じだった。

 

さっと閉じて、【早く帰りな】

って冷たくしおんにいった。

 

 

すごく冷たい。

 

 

 

ある日は集金をもっていったけど

その時の対応も櫻田さんは冷たかった。

 

 

 

中旬。

しおんの様子をきけそうなタイミングがあったから、

ふと櫻田さんに話しかけてきいてみたことがあった。

 

以前の自然な櫻田さんなら、

饒舌にいろいろ子供の様子を話してくれていたのに

 

私の質問に一言こたえただけ。

作り笑いというかそんなかんじで。

 

 

完全に変だなあ。

でももう仕方がないのか。

 

京野さんにもガードされてるように思えるし、

また普通に話したいな、

話せるようになれればいいのに。

 

話しかけるタイミングすら、もうない。

なぜならお迎えにいくと京野さんがすぐ私のところにくるから。

 

櫻田さんは絶対近寄ってはこない。

 

京野さんに、櫻田さんはなにかいわれたのかも

しれないと、思った。

 

 

 

 

 

そんな時に、

櫻田さんがいなくなることを私は知った。

 

 

しおんが、

【櫻田さんに手紙をかいた。

来月からいなくなるから。】

と私に言った。

 

 

ああ、とうとう異動なんだな。

にしても12月からってなかなかないタイミングだな、

4月からじゃないんだな、

本社とかにいくのかな。

とか思っていた。

 

ただ、思ったより早かった。

【僕もいつまでここにいられるかわからないから】

と多分私に聞こえよがしにいったのが9/30。

そこからわずか1ケ月半くらいだった。

 

少なからず私はショックはあった。

 

 

 

 

ただ、このころには私も

 

 

会ってもつらい

会わなくてもつらい

どうにもならない

 

そうゆう状態だった。

 

 

相手になにも伝えられない。

たとえば伝えて振られたり結論が

でていればたぶん違った。

そうもできない、なにも行動もおこせない。

 

 

いちいち櫻田さんの態度に反応、

いちいち櫻田さんの態度に疑問をもち、

いちいち自分が反応してしまって。

 

疲れていた。

 

このままでは色々自分がもたないと

思っていた。

 

 

 

 

次の日、櫻田さん本人に聞こうと思っていたけど

子供たちとまた遊んでる。

子供たちの前でいうと子供たちが寂しがるかもしれない。

と思ってやめた。

 

ほかの職員もなにもいわず、

ほかの子供も保護者も、

この先生がいなくなる話はしていなかったので

この日はきくのをやめた。

 

 

 

その次の日、櫻田さん本人は施設にいなかった。

京野さんに聞いてみようと思い、

聞いてみた。

 

ものっすごく冷たくあっさりばっさり、

【ああ、櫻田は退職です】

といった。

 

かなり嫌そうに言ったからびっくりした。

 

それ以上聞けない雰囲気で

話もそらされて、ちょっとびっくりした。

 

しかも異動じゃなくて退職。

このコロナの中新しい就職先みつかったんだなあ、

って思った。

 

京野さんとなにかあったのかもしれない。

そして退職にはもしや私が関係してるのかもしれない。

とも思った。